ALBUM COMMENTS

1st アルバム『SOUL ADDRESS : WAH MEMORIES』へのコメント


「野戸のこと」 鈴木惣一朗

(音楽家、ワールド・スタンダード)

アルバムコメントなんだから、簡潔なものを残せばいいのだろうけど。野戸くんのことは公に一度も話したことがないのだから、長くなってしまうのは仕方がない。遥か20年前‥1997年から1998年までの間、外注プロデューサーとして彼の音楽に携わった。その頃の空気のことはよく覚えている。いわゆる渋谷系ブームも落ち着いて、街では「温度のあるロック」や「湿度のあるフォーク」が求められていた。それは70年代のはっぴいえんどの時代「風街」にも似ていて、何か新しい音楽が始まる気がしていた。丁度、ぼくもプロデュース業が回り始めていて、他の人が作った音楽に入っていくことが楽しかった頃。野戸くんに初めて会った日のことは覚えている‥当時は、溜池にあったEMI黒ビルのロビーで彼は待っていた。開口一番「プロデュースって何やるんですか?」と聞かれた。野戸くんはマグースイムというバンドを率いて、プロ・デビュー直前、音楽のパワーが身体から溢れ出していた。眩しかった。編成は、男女による<ツイン・ヴォーカルとキーボード2台+リズム隊>というユニークなもの。ニュー・ソウルの影響を受けつつも、どこか懐かしく、日本の原風景~藤城清治さんや谷内六郎さんの絵が透かして見えた。その一瞬で、ぼくはマグースイムのプロデュースが出来ると思った。メーカー在籍時は、2枚のアルバムと何枚かのシングルを作った。残念ながら商業的には成功しなかった。けれど、真冬の別荘を借りての合宿レコーディングなど、マグースイムはたくさんの良い思い出を残してくれた。その後は会わなかった。15年以上、会わなかった。突然、連絡をもらい西荻窪で再会したが、野戸くんは変わっていなかった。ぼくは何の話をしたのだろう。たくさん音楽の話をした。気づけば、終電にも間に合わず、彼の部屋に泊めてもらうことになった。並んで歩いた。雨が降っていた。「マグースイムやってよかったなぁ」とすごく思った。それから、自宅に作った彼の音楽スタジオを見せてもらった。コツコツと集めたのだろう、知っている録音機材もあり、彼がそこで何をやっていたのか、やりたいのかがすぐにわかった。音楽がとにかく好きで、強いエネルギーがあるのなら、自分の作品を作りたいはずだ。野戸くんは、いつか自分の力でアルバムを作るだろうなと思った。3年という時間が流れた。それは長くも短くもない時間。長い前置きになった<けれど>。マグースイムから20年という時間が経っている<けれど>。その間、野戸くんは何もしてこなかったと呟いた<けれど>。彼の中でうずいていた創作への想いが、ぼくには痛いほどに<わかる>。彼のこころの中で温存されたソウル・ミュージックは、誰かへのオマージュやサンプリングではなく、すごく現代的な感覚の音楽へと昇華されていたと<わかる>。アルバムをいっぱい作る音楽家に対して、アルバムを作ってこなかった人にしか作れないアルバムって確かにある。傑作。


曽我部 恵一

(音楽家、サニーデイ・サービス)

野戸くんのソロアルバム、めっちゃ良い…!狂おしい愛、インナー・ソウル・ミュージック。

久しぶりにこんなに熱を内包した美しさに触れました。


高木 壮太

(音楽・文筆家、CAT BOYS)

リッチなアレンジにリッチなハーモニー、一度聴いたら忘れられない独特の歌唱、ソウルミュージック幻の桃源郷です。


まとばゆう

(芸人)

私はこう思うんです!!

私の想い、みんな聴いて~!!

という押し付けがましさが一切なく、

『こういう音の重ね方、連ね方もあるよ!』という優しさと、

なおかつ『こんなのどう?最高でしょ?』

というアーティストの格好良さ、自信を

ビンビン感じました!

冷静で、最適の距離感で音楽と向き合い、

色んな形の音符を大切に一つずつ選び、

先生の【音】を贅沢に濃縮したアルバムだと思いました。


デルピエロ山口

(芸人)

一曲目、いや一音目から鳥肌が立ちました。

他の人には真似出来ない最高に心地よい野戸ワールドが凝縮された1枚。

何度も聴いても新しい発見があるそんな1枚です。

超癒される音楽の中に力強い野戸先生の歌声が混ざり合うまさにどこにも属さないミュージック。

是非皆さんお聞き下さい。


ヤマモトショウ

(作詞家・音楽家)

アルバム発売おめでとうございます。

フィロソフィーのダンスの現場ではじめてお会いして、なんと大きな方なんだと思ったら作られる音楽も歌もスケールが大きくて、でもそれでいて繊細なメロディの動きに感動しました。野戸さんの曲に歌詞を書くのはいつも難しく楽しい作業です。ソロでもいつかご一緒させてください。


宮野弦士

(作編曲家)

長い旅を経て、2017年、ここ日本で結実したソウル・ミュージックのストーリー。

広げた地図に、野戸さんの温かい歌声が示してくれる現在地。

こんなアルバムが聴きたかった!という人は、きっと多いはず。もちろん、僕もそう。


小田島 等

(デザイナー)

普段全く黒い音を聴かない私にもわかる。感じることが出来る。鋭角に乾いたイエローソウル。


森川哲也

(俳優)

今を刻むアートですね


高井康生

(ミュージシャン)

密室の賛美歌と真夜中のインナーシティブルーズ 野戸さんは身長、声量、優しさ、張っているギターの弦の本数等々、すべて常人の倍ちかくありますが、作曲能力と内蔵ソウル量は測定不能。凡百のファンクメイカーたちが逆立ちしても書けない曲をさらっと提示しつつ、親しみやすさも両立した傑作です。

ぼくはAB面が感じられるレコードで聴くのが好きです。


栗田マサハル

(ミュージシャン、Glider)

僕が野戸さんと知り合ったのは、約6年ほど前。それから暫くの間、まだ20歳前だった僕は、野戸さんのスタジオへ通って色々なことを学びつつ、スタジオに置いてあるCDやレコードを見たり聴かせてもらったり、機材を触らせてもらったりして、バンドもやりながら、有意義で幸運な音楽生活を送っていました。そんな経緯で自然とマグースイムも知り、野戸さんが現在まで作りあげてきたハートウォーミングな名曲の数々に、僕は作曲者としても、影響を受けまくりました。そして待望のソロアルバム「SOUL ADDRESS : WAH MEMORIES」は、そんな期待を遥かに上回る超カッコいいノトサン・ソウルが満載です。1曲目「零点」で驚き、野戸さんにしか成しえない名曲「Service Ace」、ブルージーな曲調からサビのグッドメロディへの展開が気持ちいい(戻るときのコードもすごい!)「二人のルール」など、収録曲はそれぞれ多種多様で、サウンドも凝っています。それでいて生々しいのが最高です。レコードもゲットしようと思います!


くっすん

(ミュージシャン)

音楽から完全に遠ざかって二ヶ月余り。楽器を売っ払い、耳栓をして暮らしていました。 このアルバムを聴くまでは全く音楽を聴かず、キジバトや鈴虫の声も、扇風機の音も、階段を昇り降りする足音も、すべての音が嫌いでたまらなくて。

ボイトレでお世話になった野戸先生のアルバムが届いた時は、正直「いくら尊敬する人の音楽でも、音楽なんかもううんざり。聴くものか。」と意地を張っていたくせに、二分後には封を開けていました。 そしてプレーヤーから流れる「零点」のイントロから、徐々に肩が勝手に動き、「リルビ」のイントロのオルガンの音にハッとし、「新しい魂」を聴いた頃には、身の回りの音を許せるようになっていました。

野戸先生の歌は、とても優しく寄り添いつつ、同時にリスナーを突き放す冷たさも持ち合わせています。我々はそれに戸惑う事で、既に彼の掌の上で転がっているわけです。 このアルバムを聴いて、音楽嫌いを治すリハビリを始めようと思います。


みんみん須藤

(ライター)

野戸久嗣さんはこのアルバムを「シンガーソングライターの1stアルバムのつもり」で作られたそうで、そういったチャレンジ精神にまずワクワクさせられました。ポップス、ソウル、ロック、ファンク、R&Bの要素充満でジャンルの壁を感じさせずに聞くことが出来るアルバムだと思います。サイケデリックな要素も私は感じました。個人的には「リルビ」「アンバサ」「流砂」の黒~い流れが好きです。バカ売れしてビルが建てばいいのにな、とも思います。


青柳 崇

(音楽家、ビイドロ)

野戸久嗣さんのソロアルバム、素晴らしいです。皆様ぜひ聴いてみてください。僕のお気に入りはTr.2、5です。野戸さんのいつでも息せききっているような歌は常に少し先の未来を捕まえたくて急いでいるからなんだと思う。フューチャーファンク。


ヒロハタケンジ

(ギタリスト、Haregalas)

野戸さんニューアルバムリリース 捻れて輝くファンクネスとテクスチャー こんな音を描ける友人がいるのは誇らしい わしも何曲か弾いてるが自分のギターがアナログ盤に刻まれたのは初めてな気がする…


フミ ヤマウチ

(ライター、DJ)

野戸くんのアルバム、しみじみいいなー


野戸久嗣

SOUL ADDRESS:WAH MEMORIES

LP(レコード)+CD 3,200円(+税)

CD 2.300(+税)

スカート澤部渡やCAT BOYSにカバーされているSMAP「Fly」の作者、野戸 久嗣(作詞名はゆかり美和)の1stソロアルバム。

バンド、マグースイムでの作品以来となる本作は、70'sSoul・Funkや00'sR&B・HipHopに焦点を絞ったリズムをベースに、独自のメロディーと言葉の語感を追及したアルバム。またアートワークを含め随所で70年代からの所謂日本のフォークとロックの系譜を意識した作りにもなっている。アナログ盤愛好家には是非手に入れてほしい一枚。